オフィスの野獣と巻き込まれOL
バッグに荷物を押し込んで、エレベーターに乗り込む。

機嫌が悪いって、悪くなるようなこと言った?

もし、勝手に怒ってるだけなら、あんな男なんて放っておこう。

「お待たせしました」

「ああ、チェックアウトは済んだか?」

「ええ」

「じゃあ行こう」

課長の後ろをついて歩いた。

改札を君からくぐり、電車に乗り込む。

課長は、黙ったままだった。怒ってるのか不機嫌なのかはわからない。

「ここで降りるぞ」

「はい」

京都駅に着いた所だった。

京都で降りてどうするんですか?

そう聞きたかったけど、怒ってるにしろ不機嫌にしろ、むすっとした顔の課長には、とても話しかけられない。

「宿、京都で取ったから」

「はい」

何で、京都に?

どこに行くのか分からないけど、大津に泊まっても、早起きすればいいんじゃないのかな。

わざわざ予約をし直さなくても。

「成田、行くぞ」

「はい」
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