オフィスの野獣と巻き込まれOL
「いいえ。どこの海外の投資銀行のオフィスに問い合わせても、個人情報のため教えられないの一点張りです。
どんなに粘っても、何も教えてくれません」
山科君は、疲れたというように、パソコンの画面から目を離した。
「だろうな。顧客に関する情報は、どこも話したがらない。
でも、それじゃあ駄目なんだ。
何とか、手がかりを見つけなければ」
課長も、ようやく私の肩から手を離して、会議室の固い椅子に深く座りなおした。
「重役たちに言い逃れを許さないだけの証拠が欲しい。
裏付けが取れないようじゃ、彼らは適当にいい訳をして逃げ切ってしまう。
そうなると、今までして来た事が無駄になる。
株主総会まで日がない。期日までに何とかしよう」
課長は、顎に手を当てて考え込んでいる。
「どうしますか?まともに行っても同じでしょう」