オフィスの野獣と巻き込まれOL
「これが、どうかしたんですか?」
「分かる人に見てもらえば、分かると思うけどね。君の大切な人なら特にね」
「義彦君。私が誰と親しくしようが、もうあなたには関係ないことでしょう?」
「美帆ちゃん、君ってずいぶん、冷たくなったんだね。そうなったのは、君の好きな人のせいかな?」
彼は、ぎゅっと私の手を握った。
義彦君は、ぎゅっと握りしめた手の中に、 メモリースティックを押し付けてきた。
「こんなの、いらない」私は、義彦君の大きな机の上に置いた。
きっと、面倒な事になるに決まってる。
「持って行くといいよ。
君の上司は、いらないとは思わないだろうからね。
それ、喉から手が出るほど欲しがると思うよ。
君にとって大事な人なんだろう?
彼の役に立つよ。
泣いて感謝してくれるかもしれないよ」
「うそ。そんな大事な物どうして堀川課長に渡すの?」
「いい質問だね。
僕だって会社の事を思ってる。
実の親父以上にね。
これは、その意思表示だよ」
「私に何をさせようと思ってるの?」
「美帆、さっきも言ったけど、僕は何も強制したりしない。
それを彼に渡すかどうか。君が判断して」