オフィスの野獣と巻き込まれOL
身体を重ねるのを止めたのは、外が明るくなってからだった。
遠くで微かに電車が動く音が聞こえる。
私は彼の腕に抱かれたまま、眠りに落ちていた。
彼は、私の髪に指を絡めたまま、規則正しく胸を上下させて眠っている。
逞しい腕に抱かれ、安心感に包まれていた。
ほっとしたら、疲れと眠気が襲ってきた。
いろいろ考えなければいけないことがあったけど。
もう少しこのままがいい。
背中にぴったりくっついていた体が、微かに動いた。
体に絡みついていた腕が引き抜かれた。
突然、彼の重みから解放されて、私は目を覚開けた。
「悪い、起こしちゃった?」
彼は私の頭にキスをすると、耳元でささやいた。
「もう、起きるの?」
引き抜かれた腕を、取り戻そうと思って腕を伸ばす。
「もう少し、このままがいい」
彼は、私の言葉を無視した。
私の手が届く前に、彼の体はするりとベッドから抜け出した。
夜が明け、空も明るくなっている。
彼をベッドに引きずり込むのを諦めて、昨日の余韻を引きずったまま、私は体を起こす。
「悪いけど、やることがあるからね」
彼が部屋を歩く気配がした。