オフィスの野獣と巻き込まれOL

仲のいい山科君にも、まだ言ってないことがある。

義彦君とは、会社に入る前から知り合いだった。

義彦君とは、学生時代アルバイトしていた銀座のバーで出会った。

この会社に入る前から、義彦君とは知り合いだったのだ。


私の家は、娘の授業料を払ってくれるほど裕福ではなく、奨学金で授業料を払っていた。

生活費を稼ぐために、時給の高い仕事をする必要があった。

高い時給を求めていくうちに、自然に夜の世界にたどりついた。


偶然知り合ったクラブのママさんが、私に同情してくれて、
『じゃあ、うちの店においでよ』と拾ってくれたのだ。

夜の仕事は大変だけど、楽しかった。

そのママさんは、私の身の上話を熱心に聞いてくれ、今時珍しい苦学生だねえって、同情してくれた。

授業料を払える程度に、無理なく仕事ができるように計らってくれた。

自分でもなんとかやれる。

人の手を借りずに、自分だけの力でやっていける。


将来の希望を与えてくれると思うと、熱心に仕事をした。

一生懸命働いていると、仕事が楽しくなった。

私は、ママにずっとこの仕事をしようと思うといった。

そしたら、ママが教えてくれた。

『いいかい、この仕事が楽しいからって、のめり込むんじゃないよ。あんたは、もっと明るいところを歩く人間だからね』

本気で稼ぎ出すと、生活にも十分なお金が手に入った。
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