臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
そうして潜った暖簾お店に、社長が感心したように店内を見渡した。
コの字型のカウンター席。
人一人すれ違うことが出来るかどうかの狭い通路。
ちょっと破れかけて、中のクッション材が見える丸いビニール椅子。
カウンターの中は厨房で、甚兵衛にタオルを頭に巻いた店主が焼き鳥を焼いていて……。
「いらっしゃい」
そう言って、ほとんど埋まっていた席を眺める。
「徳さん。俺がズレる」
常連らしいTシャツにジーパンのおじさんが、ビールと焼き鳥片手に一つ席を譲ってくれた。
「あ、ありがとうございます」
「すみません」
「ああ。いいよいいよ。冬に毎日来てたねーちゃんか。今日はデートか?」
軽い調子で話しかけられてると、社長が隣りに座りながら驚いた顔で私を見る。
「知り合いなのか?」
その言葉に、おじさんが大笑いした。
「紹介し合うような仲じゃないよ。俺は晩飯はここだから、何となく顔見知りって位だ。兄ちゃんもデートならこんな店じゃなくて、もっといい店に行けばいいだろうに」
「こんな店で悪かったな」
店主が仏頂面をしながら、私と社長の前にお水の入ったコップと熱々のお手拭きを置き、それを聞いていたまわりの人たちが楽しそうに笑い始めた。
下町ならではというか……。
「まぁ、こんな汚い店に来るのは常連か、怖いもの見たさのいちげんさんくらいだし、まさか酔っぱらってご機嫌に歌い始めた女の子たちは忘れないねぇ」
それは言わなくてもいい──!
コの字型のカウンター席。
人一人すれ違うことが出来るかどうかの狭い通路。
ちょっと破れかけて、中のクッション材が見える丸いビニール椅子。
カウンターの中は厨房で、甚兵衛にタオルを頭に巻いた店主が焼き鳥を焼いていて……。
「いらっしゃい」
そう言って、ほとんど埋まっていた席を眺める。
「徳さん。俺がズレる」
常連らしいTシャツにジーパンのおじさんが、ビールと焼き鳥片手に一つ席を譲ってくれた。
「あ、ありがとうございます」
「すみません」
「ああ。いいよいいよ。冬に毎日来てたねーちゃんか。今日はデートか?」
軽い調子で話しかけられてると、社長が隣りに座りながら驚いた顔で私を見る。
「知り合いなのか?」
その言葉に、おじさんが大笑いした。
「紹介し合うような仲じゃないよ。俺は晩飯はここだから、何となく顔見知りって位だ。兄ちゃんもデートならこんな店じゃなくて、もっといい店に行けばいいだろうに」
「こんな店で悪かったな」
店主が仏頂面をしながら、私と社長の前にお水の入ったコップと熱々のお手拭きを置き、それを聞いていたまわりの人たちが楽しそうに笑い始めた。
下町ならではというか……。
「まぁ、こんな汚い店に来るのは常連か、怖いもの見たさのいちげんさんくらいだし、まさか酔っぱらってご機嫌に歌い始めた女の子たちは忘れないねぇ」
それは言わなくてもいい──!