臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
「馴れ初めか。親に似るもんかな?」
「兄貴んとこは違うだろ。伯父さんが支社の営業所長だった伯母さんに一目惚れしたんだから」
「一目惚れ体質か」
飯村さんと話していた社長を見ていたら、ふとした拍子に目が合って……。
「お前は一目惚れする?」
「いい男には萌えます」
目の前の二人の目が点になった。
それを見て思わずへにゃりと笑うと、社長が慌てたように私の顔を覗き込む。
「……おい? まさかお前、酔っているのか?」
「そんなわけないじゃないですか。酔った人はもっと呂律がまわならなくて、フラフラと歩いているものです。ねぇ、詩織?」
「いえ。間違いなく今がピークに酔ってますね。言っておきますけど、もう少し経たないと酔っ払いらしく見えませんからね。酔いが醒め始めると少しは酔っ払いらしく見えます」
やたら冷静にそんな事を言う詩織を、ぷくっと頬を膨らませて睨む。
「酔ってないからね! もう一軒行こう、もう一軒! せっかく社長の奢りなんだし、こんなこと二度ともうないよ!」
「言われなくてもこれからも奢ってやるから。お前は少し落ち着け」
これから……なんてないじゃないか。
社長はただの社長に戻るんだし、私はただの秘書に戻るし。
廊下をすれ違うか、通り過ぎる社長をただ私は眺めているだけじゃないか。
「兄貴んとこは違うだろ。伯父さんが支社の営業所長だった伯母さんに一目惚れしたんだから」
「一目惚れ体質か」
飯村さんと話していた社長を見ていたら、ふとした拍子に目が合って……。
「お前は一目惚れする?」
「いい男には萌えます」
目の前の二人の目が点になった。
それを見て思わずへにゃりと笑うと、社長が慌てたように私の顔を覗き込む。
「……おい? まさかお前、酔っているのか?」
「そんなわけないじゃないですか。酔った人はもっと呂律がまわならなくて、フラフラと歩いているものです。ねぇ、詩織?」
「いえ。間違いなく今がピークに酔ってますね。言っておきますけど、もう少し経たないと酔っ払いらしく見えませんからね。酔いが醒め始めると少しは酔っ払いらしく見えます」
やたら冷静にそんな事を言う詩織を、ぷくっと頬を膨らませて睨む。
「酔ってないからね! もう一軒行こう、もう一軒! せっかく社長の奢りなんだし、こんなこと二度ともうないよ!」
「言われなくてもこれからも奢ってやるから。お前は少し落ち着け」
これから……なんてないじゃないか。
社長はただの社長に戻るんだし、私はただの秘書に戻るし。
廊下をすれ違うか、通り過ぎる社長をただ私は眺めているだけじゃないか。