臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
「前々から思ってけど、美和のセンスは酷いもんよね。あのスーツは社長のお見立てだったの?」
「たぶん? ワンピース買ったお店で、社長が見繕ってくれとか言っていて、勝手に届けられたから……店員さんが最終的に選んだのかな?」
恐らく店員さんはニッコニコしながら、一応、社長の好みも取り入れて選んだんだろうと思うけど。
「そんな高そうなお店で買わなくてもいいじゃない。知り合いのアパレルメーカー紹介するから」
春日井さんがキリッとした顔で私達を見下ろした。
「それに玉の輿狙うなら、やっぱり綺麗にしておかないとでしょ。枯れ葉色のスーツじゃねえ?」
……枯れ葉色。せめてダークブラウンと言ってほしいよ。
「……私もそろそろ婚活しなくちゃいけないけど、玉の輿はいいかなぁ。気疲れしそう」
「西澤さんは夢がないのねぇ」
しみじみと、何故か悲しげに呟く春日井さんに思わず吹き出した。
考えてみれば、私と詩織と春日井さん。同期のはずなのに、こういった話はしたことないよね。
「よければ、今日の帰りに買いに行かない? 私もそろそろ新しいパンプス欲しいし。ちなみに、私の知り合いのところなら安くできるけど」
春日井さんが微笑むと、すかさず詩織が手を上げる。
「それなら、私も行く〜」
「成田さんは誘っていないから!」
「そう言わず〜。私も新しい服が欲しいし」
キャンキャン言い争う二人を、眺めながら苦笑した。
「たぶん? ワンピース買ったお店で、社長が見繕ってくれとか言っていて、勝手に届けられたから……店員さんが最終的に選んだのかな?」
恐らく店員さんはニッコニコしながら、一応、社長の好みも取り入れて選んだんだろうと思うけど。
「そんな高そうなお店で買わなくてもいいじゃない。知り合いのアパレルメーカー紹介するから」
春日井さんがキリッとした顔で私達を見下ろした。
「それに玉の輿狙うなら、やっぱり綺麗にしておかないとでしょ。枯れ葉色のスーツじゃねえ?」
……枯れ葉色。せめてダークブラウンと言ってほしいよ。
「……私もそろそろ婚活しなくちゃいけないけど、玉の輿はいいかなぁ。気疲れしそう」
「西澤さんは夢がないのねぇ」
しみじみと、何故か悲しげに呟く春日井さんに思わず吹き出した。
考えてみれば、私と詩織と春日井さん。同期のはずなのに、こういった話はしたことないよね。
「よければ、今日の帰りに買いに行かない? 私もそろそろ新しいパンプス欲しいし。ちなみに、私の知り合いのところなら安くできるけど」
春日井さんが微笑むと、すかさず詩織が手を上げる。
「それなら、私も行く〜」
「成田さんは誘っていないから!」
「そう言わず〜。私も新しい服が欲しいし」
キャンキャン言い争う二人を、眺めながら苦笑した。