臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
でも……そうするとこの普通の乗用車は社長の車なんだろうか?

前は高そうな黒い車で迎えに来てくれたよね?

ドライブ好きの人の車には見えないなぁ。どっちかと言ったら普通の営業車。

しばらく沈黙の中睨み合って、折れたのは私の方だ。


「どこに行くんですか?」

「それは着いてからのお楽しみだな」

私が助手席に納まると社長はドアを閉めてくれ、口笛でも吹きだしそうなくらいご機嫌な表情で運転席に回ってくる。

「社長。本当にどこに行くつもりですか?」

「秘密」

あー。そうですか。

呆れた表情の私に気付いているくせに、何も言わずに車は動き始める。


……ありえない。社会人としてはありえないことなんだけど。

社長はもしかすると悪戯好きなのかもしれない。






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