臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
「……なんですか」
「驚いた。お前ここが食品関連の工場ってことは知っているのか」
「近郊の営業所や工場くらいは把握してますよ。全支店と全営業所を知っているわけではありませんが……」
それって普通の事でしょう?
「ふうん? まぁいい。ああ……気づかれたみたいだな」
社長が見た方向を同じく見ると、入口から白い作業着を着た50代くらいの恰幅の良い……と言えば聞こえはいいけど、ちょっと小太りの男の人と、ひょろっと長く見えるスーツ姿の男の子が飛び出してくるところだった。
「社長! どうしたんですか、ご連絡くだされば工場長も休暇を取りませんでしたのに」
恰幅の良いほうが慌てたように言いながら、ちらりと私を見て……二度見する。
うん。女嫌いの社長は有名だもんね。
……ここまでそれが浸透してるのか、なんか恐ろしい。
でも、社長はそれを気にした様子もなく軽くうなずいた。
「ああ。そうなのか。だが視察くらいは僕一人でもできる。これにも一応、ここの様子を見せてやろうかと思っていたし」
見事なまでの営業スマイルを見せながら社長が私を指差す。
……社長の営業スマイルなんて初めて見たかもしれない。
あの苦手だと言っていた女社長相手でも無表情だったくせに。
「西澤」
「え……あ、はい」
「お前はいい。ここの社食はケーキがうまいらしいから、お前はそれでも食って待っていろ」
あろうことか社長が私を“西澤”と呼び、私に向かって営業スマイルを見せてきた!
何? 何を企んでいるんだろう?
「驚いた。お前ここが食品関連の工場ってことは知っているのか」
「近郊の営業所や工場くらいは把握してますよ。全支店と全営業所を知っているわけではありませんが……」
それって普通の事でしょう?
「ふうん? まぁいい。ああ……気づかれたみたいだな」
社長が見た方向を同じく見ると、入口から白い作業着を着た50代くらいの恰幅の良い……と言えば聞こえはいいけど、ちょっと小太りの男の人と、ひょろっと長く見えるスーツ姿の男の子が飛び出してくるところだった。
「社長! どうしたんですか、ご連絡くだされば工場長も休暇を取りませんでしたのに」
恰幅の良いほうが慌てたように言いながら、ちらりと私を見て……二度見する。
うん。女嫌いの社長は有名だもんね。
……ここまでそれが浸透してるのか、なんか恐ろしい。
でも、社長はそれを気にした様子もなく軽くうなずいた。
「ああ。そうなのか。だが視察くらいは僕一人でもできる。これにも一応、ここの様子を見せてやろうかと思っていたし」
見事なまでの営業スマイルを見せながら社長が私を指差す。
……社長の営業スマイルなんて初めて見たかもしれない。
あの苦手だと言っていた女社長相手でも無表情だったくせに。
「西澤」
「え……あ、はい」
「お前はいい。ここの社食はケーキがうまいらしいから、お前はそれでも食って待っていろ」
あろうことか社長が私を“西澤”と呼び、私に向かって営業スマイルを見せてきた!
何? 何を企んでいるんだろう?