臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
「じゃあ、後でな」
スタスタと入って行ってしまう社長を追って、恰幅の良い方が「待ってください」と言いながら走り去る。
残されたひょろ長い男の子の方が私を見下ろし、それから右手のリングを見つけると少しだけ笑ったような気がした。
「……新しい、臨時の秘書の方ですよね?」
「ええ。はい」
話しかけられて頷く。私が今、社長の臨時秘書であることは間違いない。
「食堂はこちらです。道に迷うと行けませんから、ちゃんと案内いたしましょう」
……なんだろう。なんとなく表情が馬鹿にしているように感じるんだけど。
しかも、さっき社長は最初、私を“これ”と、所有物化のように扱っていたよね?
あの態度と、この彼の対応の適当さ……。
もしかして私、知らない人からすると“お飾り秘書”扱いになのかな?
うーん。社長に何か考えがあるのかもしれないけれどわからない。
わからないけど、彼は行ってしまったし、追っかけて行ってもなぁ。
「西澤と申します。お名前を伺っても……?」
「音羽と申します。主に事務の方を任されております」
ひょろ長の男の子は音羽君か……。
無言で頭の片隅の組織図を思い出しながら、先導してくれている彼について歩いていった。
スタスタと入って行ってしまう社長を追って、恰幅の良い方が「待ってください」と言いながら走り去る。
残されたひょろ長い男の子の方が私を見下ろし、それから右手のリングを見つけると少しだけ笑ったような気がした。
「……新しい、臨時の秘書の方ですよね?」
「ええ。はい」
話しかけられて頷く。私が今、社長の臨時秘書であることは間違いない。
「食堂はこちらです。道に迷うと行けませんから、ちゃんと案内いたしましょう」
……なんだろう。なんとなく表情が馬鹿にしているように感じるんだけど。
しかも、さっき社長は最初、私を“これ”と、所有物化のように扱っていたよね?
あの態度と、この彼の対応の適当さ……。
もしかして私、知らない人からすると“お飾り秘書”扱いになのかな?
うーん。社長に何か考えがあるのかもしれないけれどわからない。
わからないけど、彼は行ってしまったし、追っかけて行ってもなぁ。
「西澤と申します。お名前を伺っても……?」
「音羽と申します。主に事務の方を任されております」
ひょろ長の男の子は音羽君か……。
無言で頭の片隅の組織図を思い出しながら、先導してくれている彼について歩いていった。