私、今から詐欺師になります
「私が飲んでるんです。
 色が白くなるように」

「……俺が色が白くなりたいと思ってると思うのか?」

 訊いてみただけじゃないですか、と言いながら、勝手に茅野はマンゴーラッシーを持って行く。

「お前はもう食べたのか」

「はい」

「ひとりでか」

「この家に他に誰か居ますか?」

 霊とか? と訊くと、溜息をついて、秀行は席に着いた。

「で?
 古島はなんて?」
と訊いてくる。

「結婚してくれとお前に言われて、なんて言って来たんだ」

「『はい』とおっしゃいました」
とカレーの皿を出すと、秀行は、

「……意外な趣味だな、古島」
と呟いていた。

「日々の仕事の緊張感に疲れて、笑いを求めているのかな」

 どういう意味だろうな……。

「お前より、あのオカマの方が美人だと思うが」

「美人ですが。
 玲さんは、単に女装が趣味な、穂積さんの弟さんですから」

「やっぱり、あいつを名前で呼んでたんだな。
 昼間は不自然に古島社長とか言ってたが」
とナンの皿を出す自分を横目に見て言う。
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