私に恋してくれますか?
「雛子さんのお父さんは大学病院の研究費に多額の寄付や、
僕らみたいな医師になりたいって学生の奨学金もたくさん出してくれてる。
僕はその奨学金を利用して医師になったんだよ。
お母さんは遠くから治療にやって来る親子のために
宿泊施設を運営している慈善団体の理事を務めていますよね。
…まあ、他にも地域の活動に積極的に関わっているようですし、
資産家って結構、大変な仕事だって、
僕は思ってますよ。
まあ、僕も少しはお手伝いできるといいと考えてもいます。」と足立先生はニッコリ笑ってみせる。

…私は両親がルピナスの仕事以外に何をやっているのかってあまり知らなかった。
と少し、驚く。

母は仕事を持っていないけれど、
出かけていたのはそういう活動もしていたからって
そう思った。


「皐月は、あなたが家を出ると決めたみたいだから、って言って、
家に残る事にしたって言ってたわ。
まあ、皐月はここの暮らしが気に入っているから、
あなたが家を出る、出ないに関わらなかったんだろうけど…。
私の手伝いを始めると言って、モデルのお仕事は止める事にしたのよ。」と私に笑いかける。

「私にもお手伝い出来ることはないですか?」と楓さんが母の顔を見ると、

「楓さんは、ルピナスを経営する事になる如月を支えてくれることが1番大切で、
子育てが終わってからで良いの。
私もそうしたのよ。
地域での活動っていうものは無くなったりしないから…。
でも、そういう事も日野家の仕事だって知っていてほしい。」と楓さんに笑いかける。
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