私に恋してくれますか?
来月、私は27歳になる。

去年、2月の終わりにトオルくんはヨーロッパに行ってしまったから、
去年の誕生日には小さなオルゴールがついたジュエリーケースが送られてきた。
金の繊細な細工で表面を覆われた、とても美しい物で、
トオルくんに貰ったエンゲージリングを入れておくようにしてある。


トオルくんは
走り出すと、後ろを振り返るのを忘れてしまうので、
半月に1度か、1ヶ月に1度くらい、
思い出したように絵葉書やメールがが送られてくる。
まあ、私はトオルくんの夢中になっている仕事を
邪魔するつもりはないので、
私からは連絡を取らないと自分で決めている。

トオルくんは海外を転々として、気に入った家具や、雑貨を輸入する仕事に就いているので、
私のベットの横の壁はいろいろな都市の絵葉書でいっぱいになっている。
どの絵葉書にも、ピーコに会いたい。とだけ書いてあって
胸がキュッと痛くなるけど、
まあいいかな。

いつまでも待つ。と決めているから…。

願わくばおばあさんになるまえに
迎えにきてほしいものだ。

いや、結婚生活や、子どもも欲しいなと、最近では思うことがあるから、
何度か、日本で落ち着いて過ごして欲しい。

そう思いながら日々を過ごしている。


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