乙女野獣と毒舌天使(おまけ完結)
「私と杏華の事を知ってる方はご存じでしょうが、熱狂的な彼女のファンに長年、悩まされ、娘に被害がこれ以上及ばないよう、娘の存在は隠して来ました。やっとファンが捕まり、紹介出来るようになりました。娘の杏樹です。」
関係者席にいた杏樹を壇上から手招きする姿に、杏樹は、壇上に上がると聞いていなかったため、ちょっとハプニングになる、
しかし、行かないといつまでも終わりそうにない会見に、渋々杏樹は応じた。
横にいたなずな達、ウェディング企画室のメンバーは目を白黒させ、こちらもパニックだ。
「娘の杏樹です。」
杏樹がアランの横にたつと、一斉にカメラを向けられる。一面がフラッシュに包まれ、本日のメインがこちらになってしまいそうだ。
笑ってくれと言われても、ぎこちよくしか笑えない杏樹がマスコミの対応をしていると辺りが真っ暗になり、杏樹にスポットライトが注がれる。
「……えっ?」
杏樹は訳がわからず、周りを見渡す。周りの暗闇からこちらに人が歩いて来るのが分かる。近づくにつれて、それが雅輝であるのが分かった。
「何?これ……。」
二人が近づくとそれを合図のように、会場の明かりがつく。
雅輝が手に大きなウサギのぬいぐるみと小さな手のひらサイズの箱を持っていた。
「杏樹。」
名前を呼ばれ雅輝の方に向き直ると、雅輝がひざまづきぬいぐるみを操りながら、ぬいぐるみと雅輝の手が小さな箱をあけた。
中には、光輝くダイアの指輪が入っていた。
「……えっ……?」
「杏樹を疑ったりして本当にごめん。信じきれなかった俺がいけなかった。……愛してるんだ、俺の横を同じ志を持って、俺と同じ未来に、一緒に手を繋いで歩いて欲しい。結婚、してください。……杏樹。」
杏樹は涙を流している。
杏樹に対して妬み等を持っていた従業員も、唾をごくりと飲み込み、いく末を見守っている。
あやめと婚約してからの副社長の様子や、副社長の妻としての資質を考えたとき、どうしても杏樹と比べてしまうっていたみんなは、杏樹の返事を今か今かと待っている。
なずなと五島はお互いの手をとり、"杏樹ちゃん!""立花さん!"と返事を急かすような言葉が聞かれる。
「杏樹、返事は?」
雅輝は杏樹を見上げながら優しくたずねる。
杏樹は、涙をたくさん流しながら何度も首を縦にふり、膝まづいている雅輝とウサギのぬいぐるみにぴょんっと抱きつき、バランスを崩した雅輝と倒れこんでしまう。
すぐに二人で起きその場に座り込んだ。みんなと、うさぎのぬいぐるみに見守られる形で、杏樹の左手にはダイアの指輪がおさめられた。
関係者席にいた杏樹を壇上から手招きする姿に、杏樹は、壇上に上がると聞いていなかったため、ちょっとハプニングになる、
しかし、行かないといつまでも終わりそうにない会見に、渋々杏樹は応じた。
横にいたなずな達、ウェディング企画室のメンバーは目を白黒させ、こちらもパニックだ。
「娘の杏樹です。」
杏樹がアランの横にたつと、一斉にカメラを向けられる。一面がフラッシュに包まれ、本日のメインがこちらになってしまいそうだ。
笑ってくれと言われても、ぎこちよくしか笑えない杏樹がマスコミの対応をしていると辺りが真っ暗になり、杏樹にスポットライトが注がれる。
「……えっ?」
杏樹は訳がわからず、周りを見渡す。周りの暗闇からこちらに人が歩いて来るのが分かる。近づくにつれて、それが雅輝であるのが分かった。
「何?これ……。」
二人が近づくとそれを合図のように、会場の明かりがつく。
雅輝が手に大きなウサギのぬいぐるみと小さな手のひらサイズの箱を持っていた。
「杏樹。」
名前を呼ばれ雅輝の方に向き直ると、雅輝がひざまづきぬいぐるみを操りながら、ぬいぐるみと雅輝の手が小さな箱をあけた。
中には、光輝くダイアの指輪が入っていた。
「……えっ……?」
「杏樹を疑ったりして本当にごめん。信じきれなかった俺がいけなかった。……愛してるんだ、俺の横を同じ志を持って、俺と同じ未来に、一緒に手を繋いで歩いて欲しい。結婚、してください。……杏樹。」
杏樹は涙を流している。
杏樹に対して妬み等を持っていた従業員も、唾をごくりと飲み込み、いく末を見守っている。
あやめと婚約してからの副社長の様子や、副社長の妻としての資質を考えたとき、どうしても杏樹と比べてしまうっていたみんなは、杏樹の返事を今か今かと待っている。
なずなと五島はお互いの手をとり、"杏樹ちゃん!""立花さん!"と返事を急かすような言葉が聞かれる。
「杏樹、返事は?」
雅輝は杏樹を見上げながら優しくたずねる。
杏樹は、涙をたくさん流しながら何度も首を縦にふり、膝まづいている雅輝とウサギのぬいぐるみにぴょんっと抱きつき、バランスを崩した雅輝と倒れこんでしまう。
すぐに二人で起きその場に座り込んだ。みんなと、うさぎのぬいぐるみに見守られる形で、杏樹の左手にはダイアの指輪がおさめられた。