乙女野獣と毒舌天使(おまけ完結)
お腹を優しく撫でられる感覚に、うっすらと眠りから覚める。
「んっ?雅輝さん。」
「起こしちゃった。ごめんね。」
首を横に振りながら、ひどく喉が渇いているのが分かる。スッと横からミネラルウォーターが差し出され、"優しく抱くって言ったのに……。ごめんね。"と、苦笑いされながら渡された。
優しく、本当に優しく抱いてくれたのに、この人はなんて優しいんだろうそう思い、杏樹はまた首を横にふった。
「明日、もう今日か……。結婚式なのに。無理させた。」
「私なら大丈夫。また、愛された想い出が増えたから。」
「杏樹は嬉しいことばかり言うね。」
「ふふ。本当のことだよ。」
杏樹はそう言いながら雅輝にすり寄り、丸くなった。
そして再び、二人で眠りにつく。以前と同じように向かい合って、お互いの温もりを感じながら。悲しい記憶はすでに上書きされているが、さらに、上書き保存された。
*******
そして待ちに待った結婚式。
会場となる場所には、たくさんの人で溢れかえる。メディアもたくさん詰め寄り見渡す限りが人、人、人だ。
クリスフォード・アラン氏、杏樹の父が手掛けたステンドグラスの教会は、混乱するのを避けるため式のあとメディアに公開することになっているため、メディア側の人間は大人しく教会の外で待機し、運よく雅輝と杏樹の写真が取れればと狙っているようだ。
「悠ちゃん~素敵!この教会素敵!」
「うちの一押しだしな。」
悠一の腕をバシバシと叩きながら興奮を訴えるなずなに、苦笑しながら答える悠一の手には、雅輝から頼まれたビデオカメラがしっかりと握られている。
「渉!うちの会社より、すごい出来たね!」
「なんたって、クリスフォード・アラン氏だもんな!」
渉と絵梨は自分の会社をそっちのけで、この教会を誉めちぎっており、その横でまだ式も始まっていないのに五嶋さんは、涙を浮かべ、"ふたりとも良かった~"と、歓喜余っている様子だ。
そんな中、パイプオルガンが鳴り響き式の始まりを告げた。
先に一礼して入って来たのは、雅輝だ。白いタキシード姿は、皆が惚れ惚れするほどカッコよく、髪の毛もきちんと整えらている。この日のために、朝、髭をそりおとしため、ワイルド差が軽減され、どこかの王子さまに見える。
次に入ってきたのは、もうすでに泣いている父アラン氏をなだめるようにはにかむ、杏樹だ。
「んっ?雅輝さん。」
「起こしちゃった。ごめんね。」
首を横に振りながら、ひどく喉が渇いているのが分かる。スッと横からミネラルウォーターが差し出され、"優しく抱くって言ったのに……。ごめんね。"と、苦笑いされながら渡された。
優しく、本当に優しく抱いてくれたのに、この人はなんて優しいんだろうそう思い、杏樹はまた首を横にふった。
「明日、もう今日か……。結婚式なのに。無理させた。」
「私なら大丈夫。また、愛された想い出が増えたから。」
「杏樹は嬉しいことばかり言うね。」
「ふふ。本当のことだよ。」
杏樹はそう言いながら雅輝にすり寄り、丸くなった。
そして再び、二人で眠りにつく。以前と同じように向かい合って、お互いの温もりを感じながら。悲しい記憶はすでに上書きされているが、さらに、上書き保存された。
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そして待ちに待った結婚式。
会場となる場所には、たくさんの人で溢れかえる。メディアもたくさん詰め寄り見渡す限りが人、人、人だ。
クリスフォード・アラン氏、杏樹の父が手掛けたステンドグラスの教会は、混乱するのを避けるため式のあとメディアに公開することになっているため、メディア側の人間は大人しく教会の外で待機し、運よく雅輝と杏樹の写真が取れればと狙っているようだ。
「悠ちゃん~素敵!この教会素敵!」
「うちの一押しだしな。」
悠一の腕をバシバシと叩きながら興奮を訴えるなずなに、苦笑しながら答える悠一の手には、雅輝から頼まれたビデオカメラがしっかりと握られている。
「渉!うちの会社より、すごい出来たね!」
「なんたって、クリスフォード・アラン氏だもんな!」
渉と絵梨は自分の会社をそっちのけで、この教会を誉めちぎっており、その横でまだ式も始まっていないのに五嶋さんは、涙を浮かべ、"ふたりとも良かった~"と、歓喜余っている様子だ。
そんな中、パイプオルガンが鳴り響き式の始まりを告げた。
先に一礼して入って来たのは、雅輝だ。白いタキシード姿は、皆が惚れ惚れするほどカッコよく、髪の毛もきちんと整えらている。この日のために、朝、髭をそりおとしため、ワイルド差が軽減され、どこかの王子さまに見える。
次に入ってきたのは、もうすでに泣いている父アラン氏をなだめるようにはにかむ、杏樹だ。