無愛想天使
黙って手を引かれて歩いた数分後、無事に会場から出ると大翔がくるりと振り向いた。

にやにやと笑っているから、眉間にしわをよせて尋ねた。

「…どうしたの?」

「いやぁ。手繋いでるのに抵抗しないなって思って」

今更だ。抱きしめられた事もあるのに手を握られた所で何とも思わない。

「じゃあ、このままソコ歩いてもいい?」

そう言いながら、私の隣のスペースを指差した。

改まって聞かなくても今までだって何度も歩いた事があるのに変な事を聞く。



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