俺様御曹司による地味子の正しい口説き方


カチャンと、食事の乗ったトレーが隣に置かれ、クククと笑いながら加藤が頭を撫でてきた。

「俺、お前のそういうとこ好きだわ」
「それは、ありがとうございます?」
「だから、なんで疑問系?」
「 ありがたいのかどうか分からなくて。でも、一応社交辞令的な?」
「ありがたかっとけよ」


はいはい、と頭に乗った手を押し返した時に向かい側に華が、加藤と反対の私の横に恭一がトレーを置いて座った。

「なんで加藤が居るのよ」

華が眉に皺を寄せて詰め寄る。

「そんな嫌そうに言うなよ。良いじゃねぇか同期だろ?俺もいれてよ。で?そっちは噂の彼氏?」

私を挟んで座っている恭一に声をかける。

「初めまして、小早川恭一と言います。加藤さんは、杏の同期なんですよね?これから又宜しくお願いします」

大きな目をクリクリさせて、可愛い笑顔を加藤に向ける。
ワンコ王子は男にも通用するのか。

「おいおい、なんだこの可愛い男は。やるな、笠原」

「いえいえ、そんなことありませんよ。加東さんも噂通り爽やかイケメンですね。僕は体つきも細いので、羨ましいですその逞しい感じ」

呆れたように華が声をこぼす。
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