俺様御曹司による地味子の正しい口説き方
昼食も終わり、恭一は午前中三嶋と行った現場の打ち合わせで設計に行った。仕方ない、会議資料は戻ってきてから始めよう。
エレベーターで華と別れて、自分のフロアへ戻る途中、給湯室へ寄ることにした。
甘いコーヒーが欲しい。
給湯室へ近づくと、何人かの女の子の声がした。午後の開始に向けて、お茶の準備だろう…………と、思ったが違うみたいだ。
聞き覚えのある声と、知らない声が聞こえる。
「小早川君だけじゃなく、加藤さんまでとかありえない。趣味悪すぎじゃない?」
「ってゆうか、からかってるだけでしょ」
「小さいっていうだけで小動物みたいに可愛がられるって得してるよね」
はぁ。
また、か。
自分より明らかに劣ってる相手に対してだと、何か言わないと気がすまないのかしら。コーヒー飲みたかったんだけど、、。諦めよう。
又後から入れに来たらいいだけだし。
そう思って給湯室から離れようと思って体を動かしたときにはもう遅かったようだ。
時間的にも午後の開始迄後少し、彼女たちも給湯室から出てきてしまい、鉢合わせの状態に。
明らかに動揺を見せる他部所の女の子の二人と(名前は知らない)開き直ったような桃山さんがそこに居た。
あぁ、桃山さんの同期の子達だったかな。
この状況をどうすることも出来ず、とりあえず当たり障りなく挨拶だけしておく。
「━━━━━お疲れ様です。給湯室、使っても大丈夫ですか?」
「お、、、お疲れ様です」
「お疲れ様です」
他部所の女の子達は挨拶だけ返し、『私ら行くね』と、桃山さんに耳打ちしそそくさと自分の部所へ帰っていく。
このまま桃山さんもフロアへ行ってくれたらこの場は流して済んでいくのに。