俺様御曹司による地味子の正しい口説き方
固く閉じていた目を恐る恐る開け、恭一を見上げようと視線を向けると、膝に座らされているせいで視線の高さがほぼ同じで、思った以上に近くにあった恭一の顔にビックリして頬が熱をもつのが分かった。
「な、なんでしょうか…………」
赤くなっているであろう頬を隠すように思わず顔を背け下を向く。
駄目だ。
恥ずかしくて目を合わせられない。
「はぁ、、、。杏?ちょっと聞いて」
熱をもった甘い声音から少しトーンが戻りいつもの恭一のような声だった。
さっきまでのドキドキが少し収まり、下からチラリと恭一を覗き見て、返事をした。
「あのさ、明日と明後日なんだけど、ちょっと実家に呼ばれてて行かなきゃ行けなくなったんだ。だから、悪いんだけど一緒に居られない。ごめんな」
片方の手で頭を優しく撫でられる。
私は謝られる意味が分からず、小さく首を傾けながら
「えっ?はい。大丈夫、ですよ?」
お気をつけて。と、返事をした。
「まぁ、な。そんな反応だとは思ってたけどさ。━━━━━明日、行かねぇとはっきりとはわからないが、もしかしたら、暫く週末ごとにあっちに行く事になるかもしれない…………。なのに、杏があんな可愛いことするから、、、帰したくない」