俺様御曹司による地味子の正しい口説き方
「ハハッ、慣れって。ひでぇ」

だけど、、、と、言葉を区切って恭一を見つめる。
恭一の胸元に顔を寄せて、恥ずかしいから顔は上げられないが素直になろうと心に決める。

「わ、私は今まで特に異姓に興味を持ったり持たれたりしたこともなくて、それでも特に楽しく過ごしてきましたし、華ちゃんという大好きな人もいて毎日穏やかに充実していたんです。だけど、小早川君と出会って毎日騒がしくて忙しくて、今まで体験したことのないようなことが一気にやってきて、もう嫌なはずなのに、静かに過ごしたいはずなのに、嫌になりきれない私がいるんです。この匂いに包まれてほっとする私がいるんです……」


言いながら恥ずかしくて恭一のシャツを掴む。


「好き、という感情が私にはまだよく分からなくて。でも、小早川君以外に触れられるのは怖くて……嫌です」


杏、、、と、小さく掠れる声で名前を呼ばれるとそのまま強く抱き締められた。
くいっと顔を持ち上げられて、一気に捕らえるように唇が重なる。
ねじ込むように入ってきた舌が、歯列をなぞり舌を絡めとり、コレでもかというほど強く吸われた。

外にいるということすらすでに頭から抜けていて、恭一の激しいキスに翻弄されていく。

「んっ、、、」

こんなキスは始めてだ。
それでいて甘い。
深く入り込むその舌に、溢れる唾液を拭う余裕もなくて、、、。

長く酔いしてれいたキスは、私のキブアップの軽く叩いた手で終わる。
そのままくたりと体を預け、背中を優しく撫でられた。

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