俺様御曹司による地味子の正しい口説き方
「は、…………ふ、は、華ちゃん……」
「杏!?えっ、ちょっと!泣いてる?」
耳元で華ちゃんの心配する声が大きく響く。
あぁ、又心配かけちゃった。
華ちゃんごめんなさい。
心の中で謝りながら、声に出せないほど涙が溢れて止まらなくなってしまった。
華ちゃん、華ちゃんと、繰り返すだけの私に、もうすぐ着くから!と、電話を切った。本当に近くまで来ていたらしく数分後廊下に響く靴音がして、バタン!と大きな音をたてて華ちゃんが更衣室に入ってきた。
華ちゃんの姿を確認したとたん落ち着き掛けた涙が再び溢れだし、
「う━━━━━━」
もう声を出すことも出来なかった。