金木犀のエチュード──あなたしか見えない
学園の裏庭で演奏していたのかもしれない。

金木犀の香りーー詩月くんの演奏姿が思い浮かんだ。

「コンクール後、色んな所から演奏のオファーをもらうんですが、Nフィルの第九で手一杯で」

詩月くんはネコを撫でながら、アランに話しかけた。

「音楽プロデューサーから何かアプローチは?」

コンクール本選当日に話かけられた男性との会話がずっと気になっていて、この際だからと切り出した。

「どうだったかな……興味が沸かないことはいちいち覚えていない」

「アイドルグループとクラシック、なかなか面白い組み合わせだと思ったんだけど」

わたしは男性に言われたホームページを志津子と一緒に開いて、内容を確認していた。

「あーーたしかそんな話をしていた気がする」

「アイドルグループとコラボすることになったら、クラシックももっと身近に思ってもらえるかもしれないわね」

詩月くんは「なるほど、そういう考え方もあるのか」ポツリと呟き微笑んだ。


 FIn.

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