私のいとおしい残念な男達
「え………」
いつの間にか一周回った到着場所で、従業員が扉を開けていた
最悪な言葉が従業員どころか、観覧車を待っていたカップル達にも筒抜けだった
「…………っ」
追いかけて来る黒木を無視して、遊園地の出口に向かう
「小夏」
「煩い、もう帰るからついて来ないで」
「帰るならこっちだ」
それなりに走っていたはずなのに、なんですぐ追いついちゃうの?!
簡単に腕を掴まれ、バス停の反対に連れて行かれている
「ちょっとぉ!違う、バスにのるんだってば」
そう言っても全然離してくれない
実際、ここから自宅に帰るのは結構めんどくさい。バスと電車をいくつか乗り継がなきゃいけないんだ。
それなのに………
「どこ行くのっ?!」
「俺の家、この前お前行きたいっていってただろ?」
「へ………?」
咄嗟に掴まれた腕を引くように、足を踏ん張った
「なんだよっ」
思うように動かない私を更に引っ張る黒木
「なんで?嫌だっ」
ふるふると首を振る
今、なんで黒木の家に連れ込まれなきゃいけないんだ! 冗談じゃない!!
そんな私を見て、溜め息をつき腕を緩めた黒木
「ここからだと電車の乗り継ぎが悪いだろ?それに、そんな格好じゃあ電車の中でチカンに会うかもしれないし。うちに車があるから送っていくんだよ」
は…………チカン?
「そんなの会わない。バカじゃないっ」
だいたい、朝だってここまで来たんだから
「………うちに和馬との卒アルがあるぞ」
「えっ?」