私のいとおしい残念な男達
カチッ
『只今この観覧車の一番高いところに差し掛かります』
機械的なアナウンスと一緒に合図のランプがついた
とても顔が上げられない……
「………黒木?」
背中を抱かれるようにゆっくり腕が回ってキュッと力が入る
「少しだけ、少しだけこのまま……な」
心臓の音が、自分のなのか黒木のなのか分からないくらい脈打つように連動している
「……………」
いつまでそうしていただろう
合図のランプはとっくに消えていた
「小夏」
「………なに?」
背の高い黒木がそのまま私の肩から少し顔を上げ体重をかける
「お前、和馬と別れないの?」
耳元より上の方からそんなことを聞いてきた
「…………別れない」
答えたと同時にチィッと舌打ちされ、次の瞬間首筋に吸われるような痛みが
「なっ、ちょっとぉ!!」
「うるせえ、浮気女」
自分では見えない首筋に確実についているだろうキスマーク
この前はついてなかったのに、ワザとつけるか?!
「これで消えるまで和馬に会えないだろ」
なっ!!
なんて事を!
思いきり黒木を振りほどきながら立ち上がり奴を見下ろした
「信じられない……一回寝たからって彼氏面しないでっ!」
「…………あ、うっ動いていますのでお気を付けて、お降りください………」