私のいとおしい残念な男達
「舞子、まだ行ってなかったの?!」
バスターミナルは私の改札口と同じ方向だからと、待っていてくれたらしい
「ったく黒木も、モモちゃんに押し切られて情けない。いいの?彼女一人暮らしなのに」
「えっ……」
「って言うか、七瀬さんって黒木さんと付き合ってるんじゃないんですか?」
阿部君が舞子の方に聞いた
「付き合ってないのよ、これが………何をグズグズしてるのか」
呆れたように会話をする二人
「なっ……?!」
「ところで阿部君、あの居酒屋にたどりつくまでに何軒回って来たの?」
「あー、三軒目です。駅前と、裏にも回って見つからないからあそこに……」
黒木が私を捜しながら居酒屋を回っていたと言う阿部君
「なんで? そんな事あるわけないじゃんあの黒木が」
阿部君の言う事に、意味が分からず否定する
大体、どうやって飲みに行く事が分かったっていうの?
「だったら、さっさと付き合ってあげればいいでしょ?あんたから言えば………」
「どうしてそうゆう方向に話しがいくのよ、勝手な事言わないでよ……」
舞子の言葉を遮ったまま、自分の改札口へ足を向ける
二人に手を振り別れて、自宅駅行きの電車に乗り込んだ