私のいとおしい残念な男達
「偶に七瀬さんの様子も見に行ってた見たいで、黒木さん捜す時は、大体そこにいましたからねぇ」
「たかが噂なのに、ちょっと過保護すぎなのよ。それじゃあ小夏のストーカーじゃない」
呆れてそう言う舞子に、クックックッと肩を揺らす阿部君
「でも、七瀬さんだから大丈夫なんじゃないですか?俺は好きですよ、昔の黒木さんより今の方がなんか愛があって」
「…………まあ」
確かに、小夏の鈍感さは神がかっているが
それでも少なからず昔から想われている事くらい分かってるはずなんだから………
「もう桐生君と別れて半年以上経つんだから、そろそろ向き合ってみてもいいんじゃないかなぁ小夏も」
「苦労しますね。岬さんも」
「お互い様ね」
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PM10:20
駅に着き、自宅への帰路を歩き出したところで、信号を渡り向かいのコンビニの前を通る
ここまでは明るいが、なぜか10時になると街灯が消えてしまう暗い道が続く
「姉ちゃん」
声を掛けられ思わずビクッと背中を伸ばす
「なんだ、愁士か」
コンビニから出て来た愁士にホッとした
「飲みに行った帰りだろ?」
そう言って私と家への道を並んで歩く
「あんたは、コンビニにきてたの?何か買い物?」
見た感じは買ったものは持ってないみたいだけど………
「いや、立ち読みだけ」
「………?」
立ち読みしに自宅から歩いて10分かけてコンビニに? この時間に?