私のいとおしい残念な男達
言いたい事言ってそのまま置き去りにされた
舞子が先に行ってしまっても、何か言いたげにそこにいる黒木に、仕方なく視線だけ上げた
「……………私が和馬と一緒にいたっておかしくないでしょ。ってか声掛ければよかったじゃないっ」
威嚇しながら離れようとすると、周りを気にしながら近づいて顔を覗き込んできた
「声掛けて並んで一緒に来た方がよかったか?」
「うっ………………」
和馬と黒木に挟まれて一緒に出社は、確かにしたくないけど…………
「だからって…………」
「黒木さんっ!」
ロビーに多少響きながら名前を呼ばれ、二人して声のした方に目を向けた
「あっ、ヤベ…………」
ズカズカとこちらに向かってくる女子社員を見て、咄嗟に黒木が身体を翻した
「じゃっ、俺行くからっ」
「えっ、は………?」
私の頭を軽くポンッと小突いて行ってしまった
「ちょっと、待って! 黒木さんっ!」
黒木を追い掛け、私の横を走り抜ける黒木の元カノの秋山玲子さん
しかし………無情にもエレベーターに乗り込んだ黒木に間に合わず、撒かれて立ち止まっている
「…………………」