私のいとおしい残念な男達
「あー………もうっ!」
逃げられたのを悔しがるように地団駄踏む彼女が、クルリっと向きを変えて今度は私の方にやってきた
「七瀬小夏さん?」
目の前でさっきとは違い、ニッコリと表情を変えた
「…………はい?」
嫌な予感がする
「お話があるんですぅ、お時間頂けませんか?」
確かモモちゃんと同じ入社の総合受付の彼女
黒木と付き合いだしたと嬉しそうに話しているのを見かけたのは、つい2週間くらい前だった
「……………」
PM0:00 会社の近くのファミリーレストランにて
「ねぇ…………何なんですかあれ、舞子先輩」
モモちゃんが眉間に皺を寄せて、私の座る席から離れた席で舞子と座ってこちらを伺っている
「なんだろうねぇ………」
逆に舞子には興味深く観察されているみたいだ
「黒木さんの元カノが一体小夏先輩に何の用なんだろ…………?」
「さぁねぇ、でもあの性格だから結局頼られてお願いされると流されちゃうんだよねぇ…………」
とでも言って、呆れて肩を上げながら向こうの席でランチのパスタを食べているんだろう