私のいとおしい残念な男達

何となく聞いてみた

あげたソフトクリームを全部食べ終え、コーンのついた指を舐めながら私の顔を見据えてきた

「それ、今聞きたい?」

「えっ?」

心なしか、肩がこっちに近付いて

「あの日に、何で秋山に電話したか」


あの日って………


『七瀬さん知りません?28日の夜に黒木さんが会ってた女、その日の夜中に電話が掛かってきたんです。電話口から女の声が聞こえて………』

あの日…………?


思わずふるふると首を振った

「いっ、いいっ。私には関係ないからっ」

そう言って振った頭を上げた瞬間に、黒木の節のある長い指の殺人的なデコピンが飛んできた


「いったぁぁっ?!」


「だったらグダグダ考えるな、秋山の事はもう終わった。水野って奴は弁護士なんだろ?その辺考えての代役だっただろうし」


衝撃的な痛みを受けたおでこを撫でながら、コクコクと頭を下げた


「………………」


和馬は
いつから水野君を代役に頼んだんだろう

私が何も疑問を持たないように、計画的に朝一で電話してきたんだろうか………

『代役なんて必要ないよぉ、黒木と秋山さんだけで行けばいいんだから』

知らない人となんか乗り物に乗りたくないし

『チケット勿体無いだろ?大丈夫、波瑠と行っておいで、きっと楽しいから』

和馬は確かにそう言った

最終的に私と黒木の二人だけになる事が分かってたんだろうか






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