私のいとおしい残念な男達

きっと見つからないから私が出てくるのを待っているんだと、意地になって静かに音立てずにジッとしていた私

その内、家の中では私がいないと親たちが大騒ぎ

隠れている暗闇の中で私を捜す声がしていたのに、その声があまりに必死で、勝手に暗闇から引き釣りこまれる想像をしていた私は、そのままそこから出られずに震えて踞っていた

長い間の暗闇の中で、もう既に動けなくなっていた

もちろん、暫くして父親に見つかり鬼のような形相で叱られたが、その時から暗闇が苦手で、子供の頃は電気を消して寝られなかったくらいだった……今は大丈夫だけど

今だにダメなのは、ホラー映画とお化け屋敷

もう一度言うが、なんで好きこのんで恐怖を体験しなきゃいけないんだ?


「って、それくらい嫌いなんだからぁ……」


「クックックックッ…………」

はっ!

いつの間にかつらつらと恨み言のようにそんな黒歴史を話してしまっていた


「あはははははっ!」

気づいた時には遅かった……
ベンチの横で、既に笑い転げている黒木

「もうっ、笑い事じゃないっ!」

だからさっきのお化け屋敷はシャレならない。本当に失神しそうだったんだから……!!



さらに膨らんだ私の頰を覗き込まれ、
黒木の大きな手が私の頭にポンっと乗ってきた


「大丈夫、大丈夫。これからは俺がちゃんと守ってやるから」


「えっ………?」


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