私のいとおしい残念な男達
「…………黒木、ねぇ黒木っ」
「なんだよ?」
引っ張られるように歩く黒木に呼び掛ける
「………私、黒木と恋人ごっこするつもりないから」
繋いでいた黒木の握る手が微妙にピクリッとした
「別にそんなつもりねぇよ……」
じゃあ、なんでそんなに嬉しそうな顔してたのよ……
『本当に黒木君って、報われないよねぇ』
『何がよ』
『あんただって気付いてるんでしょ?』
意味あり気にそう言っていた舞子
「…………」
気付かないつもりでいるんだからほっといてよ
「最後に乗るのはやっぱり観覧車だよなっ」
ほら、私が言った事なんて聞いてないかのように無視だし、手は繋いだままたし
思いのほか並んでいる観覧車
よく見ればカップルばっかりだ
『一番てっぺんにいる間にキスをするとそのカップルは永遠に結ばれるってジンクスがあるって知ってた?
だから、てっぺんにいる事が分かるように観覧車の中で合図のライトがつくらしいよ』
前にいる男の子が一緒にいる女の子にそう話しているのが聞こえた
「………………」
はぁっ、何? そのカップルのためにとってつけたようなジンクスは………