私のいとおしい残念な男達


「黒木、観覧車はやめよう混んでるから」


列から外れようとする私に、恋人繋ぎしたままの黒木がそれを引き戻す


「なんだよ。高いとこ好きだろ?せっかく並んでんだ、付き合えよ……」


あの狭い空間で約15分間、黒木と二人?

しかも妙なジンクスついて、いかにもカップルのための観覧車

「…………」

気まずくなるの分かってるじゃん



「そう言えば、最近3人で飲みに行く事なくなったな」

「………そうだね」

乗り込んで、上がっていく間の微妙な沈黙の後、口を開いた黒木

会話は単発で切ってしまった


「………黒木はよく彼女とこうゆうとこに来たりするの?結構乗り物慣れしてるみたいだし」


会話を探してそう言ったら途端に不機嫌になった


「来ねぇよ……そんなん。」

ははっ、そうだよね……似合わないし


外側の遊園地外の町の方を指差すようにコンコンと観覧車の窓をならした

「うち、こっから見えるとこにあるぜ、すぐ近くだから」


「へっ?近くなの?」

「そ、地元。和馬と一緒にいた高校はちょっと見えないけどな」


へぇっ、と黒木の指差した方に目を凝らす

だから乗り物慣れしてた訳ね

「まぁ、だいぶ来てなかったから今風に変わってたのにはビックリしたけどな、この遊園地」


ふぅん……

「あ、じゃあ和馬と来た事あったとか?」

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