俺様上司に、永遠の愛を誓え

「……そんなに、苦しそうな顔…しないでください……」

覆われた片手から覗く目は堅く閉じられて、寄せられた眉間は苦悶に歪んで見えた。


「許せない……俺自身が…。……あそこまで、理不尽に怒鳴りつけて……」


「……部長、もういいです。……いいですから、もう本当に……自分を、そんな風に、責めないでください……」

長身の部長の顔を見上げて、

「部長が、いつもはそんな風に頭から怒ったりはしないことを、

私は、知っていますから……」


伝えると、


「まゆ……。……悪かったな…本当に……」

と、部長が、顔を覆う手をはずして、やっと私を見てくれた。




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