俺様上司に、永遠の愛を誓え

照明の大半が消えて、明るさのあまりない社内で、


「……部長、もしかして部長は……、あんな風に怒ったりする度に……、

……そんな風にひとりで、

嫌悪感に苛(さいな)まれていたんですか……?」


そう、訊いた。



部長は、何も答えずに、ただ静かな声で、


「まゆ……」


とだけ、呼んで、


私の腰に、そっと腕をまわした。



腰を抱く部長の、その濃紺のスーツの胸に、


「圭吾……」


呼び返して、ギュッと強く抱きついた……。



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