俺様上司に、永遠の愛を誓え
「何しに来たんだよ…あいつは……」
クスクスと笑うと、
「なんだよ…おまえまで…」
部長が目の縁を微かに赤く染めて、隠すように片手を目の下にあてた。
「……うれしかったから……私を、気にしてくれて……」
笑いかけると、
「くっ…そ…、……そんなかわいい顔、すんなよ……」
鏡の前に座る私のところへ、部長が歩いてきて、
「ちょっと、立ってみろよ…まゆ」
と、まるで皇子のように、手を差し伸べた。
その手に添えて立ち上がると、フワリとウェディングドレスの裾が広がった。
「綺麗だな……本当に」
「ありがとうございます…」
「おまえは、俺が必ず幸せにしてやるから……」
部長の言葉に、「はい…」とうなづくと、
添えている手が取られて、甲にそっと口づけが落とされた……。