哭く花
部屋に入ってドアを閉め、

暗がりの中、カーテンを手探りで探した。

手繰り寄せたその布の端をひっぱると、

橙の光が部屋を満たした。

窓を開けると、虫の声と心地よい風が舞い込む。

時々耳に入る楽しそうな声を子守唄にして、

私はそのまま布団へと倒れ込んだ。

平日に掃除洗濯をこなしたせいか、どっと疲れが押し寄せてくる。

「洗濯物、取り込まなきゃ、、」

やらなければいけないことは沢山あるのに、

どうしても体が思うように動かない。

「ごめんなさい、すぐ起きるから、、」

誰にもぶつけようのない罪悪感と共に、私は束の間の眠りについた。

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