哭く花
床の布団に寝ている学道くんは、既に肩で息をして眠っていた。
「美岬ちゃん」
「うん?」
横並びのベッドで、私たちは、それぞれに読書をしていた。
開けた窓から吹く夜風が涼しい。
「ちょっとお話しない?」
「...いいよ?」
ほたくんは部屋の中央にある私のベッドに移った。
「俺はね、」
ほたくんのまだ少し湿った髪が、夜風に揺れる。
ほたくんはそれをかきあげ、私の顔を見つめた。
「全部知ってるんだ」
その顔と言葉に、私は背中に寒気が走るのを感じた。