哭く花
私は、リビングを出て先生を探した。
まだ寝ている訳では無いだろうし、と、ふとクローゼットを見上げる。
「あそこかなぁ、着替えてるのかも」
私は一人で呟き、階段に足をかけた。
階段を登りきり、左に曲がってクローゼットへ向かう。
大きな扉に手をかけ、よいしょ、と引く。
薄暗い照明に照らされたクローゼットに足を入れる。
「せ、んせー」
雰囲気にのまれ、静かに声を発する。
大きなクローゼットからは音がしなかった。
私はとりあえず着替えようと思い、
パジャマの前をはだけながら、自分のたんすへと向かった。
その時。
「おま!何してんだよ!」
奥の方にいた学道くんが、私の姿を見て声を荒らげた。
私は自分の姿を確認した。
はだけたパジャマ。その下にはそのまま下着が見えていた。
「ひゃ、ご、ごめんなさい!!」
私は咄嗟に手ではだけたパジャマを元に戻すと、クローゼットの出口へと向かった。
思い扉を、体を使って押し開け、
外に飛び出すと、誰かにぶつかる感覚がした。
「おっとと」
「ご、ごめんなさい!」
よろけた体を立て直し、見上げると、
そこにはほたくんが立っていた。
私の様子を見たほたくんは、
ちょっとごめんね、と私に微笑むと、
クローゼットの中へと消えていった。