哭く花


雷が落ちた。

敏感な意識は光が走った瞬間にそれを理解していて、

そのためか、校舎の電気が落ちても、驚く事は無かった。


ただ、


光が走って、音がなる合間に聞こえた先生の言葉が

私の思考を停止させた。

先生は確かに、言った。

その言葉を発した時の口の動きが、鮮明に脳裏に蘇る。



「ご家族が、亡くなられた」




ゆっくり見上げた先生の顔は


雷の光る向こう側に、遠く小さく見えた。
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