哭く花


私達は軽く会釈をして最上先生に別れを告げると、
広いグラウンドの水たまりを避けながら歩き始める。

「そういえばおまえら、」

すると最上先生はふと思い出したように私たちに声をかけた。

「今日、また雨降るかもしれないらしいから気をつけろよ」

はあい、と大きく返事をしたゆめちゃんは、
自分の足と私の足とを比べ、
長靴はいてくればよかった、とへらりと笑った。

雨降らないといいね、
のんびりとそんな会話をして靴箱へと向かう。

学年によって靴箱も棟も違うため、
入ったことのない、3年生の校舎に初めて足を踏み入れた。
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