哭く花
はい、どうぞ

小さな声が分厚い扉を挟んで耳に届く。

ゆっくりとドアを開くと、

目頭を抑えて画面を見つめる先生がいた。

「、少しは休んで、下さい」

ああ、ありがとう、

と少しごまかす声に苦笑い。

そんなことも知らずに一口コーヒーを含んだ先生は、

私をまっすぐに見つめて

あのさ、と口を開いた。

「今度、会わせたい人がいる。」

「だれ…ですか?」

「まあそれは会ったときに」

とまた誤魔化した先生は、

予定が合わないんだけどな〜とため息をついてまた画面をみつめた。
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