哭く花

「…起きてるか?」

「…うん。」

ドアを挟んだ私たちの声は、

少しだけくぐもって聞き取りづらかった。

先生はドアを開いて、

半分だけ部屋の中に体を入れ、

一瞬私の様子を見て、優しく笑った。

その顔は、植物園でみた、あの横顔と同じものだった。
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