少女マンガ的社内恋愛
そう考えてパーチェに来たのに、まさか常務と女性が2人でいる場面を見てしまうなんて、思ってもいなかった。


相変わらず胸はズキンズキン…と鈍い痛みを発し、テーブルの上のグラタンに対する食欲も激減。


「ありがとうございましたーーー」


結局まだ残ったグラタンを置いたまま、私も会計を済ませてしまった。


仕事帰りのサラリーマンや主婦が行き交う賑やかな道を、1人トボトボと歩く。


「………出て……行かなくちゃ」


視界に映るもの全てがモノクロに見える中、その一言だけが私の口から出た。


もうあの高級マンションには、いられない。
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