まじめっ娘とイケメンくんの恋
「そうそう謙太にプレゼント」
夕陽さんが出したのは
シャネルのロゴ入りの小袋。
「お前いつのまに?」
「そこであったときに誕生日会って言うから
急いで二件先のシャネルのお店に行ってきた」
「サンキュー」
と いいながら開けてる謙太さん。
中身は香水。
あたしと同じ
でも桁が違う。
「いつもブルガリじゃん
たまには変えてもいいかな?
と思ってね
ブルガリ選んだのもあたしだけどね」
ブルガリ選んだのも夕陽さん?
「それもそーだな
たまには 違うのも
新鮮でいいかもな」
ますます出せなくなった。
「でしょでしょ
だから今度からこれ使ってよ」
「オッケー!」
あたしここで何してるんだろ?
おめでとうさえ言えてない。
「あやっぺは何くれんの?」
謙太さんが初めてあたしに言葉を発した。
「ごめん 時間なくて
何も用意してないんだ
また何か買うね」
「いいよ 無理して買わなくても
それぐらいだよな
普通誕生日会とかいうと
急遽でも何か用意するよな
気が利かねーなお前って」
用意してるよ
してるけど出したくないだけ。
「だから!時間がなかったの!」
少しムキになるあたし。
「あたし・・・
彼との約束があるから
この辺で失礼します
謙太さん 誕生日おめでとう」
彩子さんに「急に呼び出されたから
彼を優先する ごめんね」と
嘘をついた。
「約束ないって言ってたのに!
そこはこっちが優先じゃない?
って言いたいけど 相手が彼ならね
仕方ないか」
「ごめんなさい」
嘘ついてごめんなさい。。。