まじめっ娘とイケメンくんの恋


するとまた『うっ!!!』
とうなり声を出し始めた。


もしかしてマジ?


ベットに近寄って
丸まってる謙太さんの顔を起こすと
真っ青になっていた。


「えっ・・・」


仮病じゃなかったみたい。


「大丈夫?」


「帰っていいよ」


「いやいや 帰れないよ
こんなの放置で帰れない
病院行きましょ」


「いいよ 寝てたら治る」


「治るわけないじゃないですか!
寝てて治るんならお医者様は
必要ないじゃないですか!
着替えてください
行きますよ!」


すると 謙太さんは渋々と起き上がり
服を脱ぎ始めた。


「ちょっとぉー!
堂々と脱がないでください!」


「はぁ?着替えと言うから」


「あたしという女の子が居るんですから
考えてください」


「調子悪いのにそこまで
気が回るかよ!
しかし うるさい女だな
お前はうちのおかんか?」


「こんな子供がいたら大変ですっ!」


言い合ってるうちに
謙太さんは着替えを済ませた。


「素朴な質問
どーやっていくの?」


「あたしが運転します」


「はい?運転できるの?」


「一応免許持ってますから!」


「一応?」


「数ヵ月前に免許取って
2~3回地元で親を横に乗せて
走ってますから大丈夫」


「無理無理!
内科じゃなくて外科に回されたら
大変だよ オレが運転する」


「無理ですよぉ そんな体で」


「それなら病院行かない」


強情な謙太さん
あたしもだけどね。






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