隣にいたのはあなただった
「ねぇねぇ、雛子ちゃんってさ、彼氏いないの?」
菜穂ちゃんが私の隣にしゃがみ込みながら言った。その言葉が急すぎて、思わず心臓がビクンと跳ねる。菜穂ちゃんの方に目をやると、菜穂ちゃんはまっすぐに花火を見ていた。私は平気を装って答える。
「いないんだよね〜そんな菜穂ちゃんこそいないの?」
花火に照らされた菜穂ちゃんの表情は少しも変わらない。
「いないに決まってるでしょ。受験生なんだから恋なんてしてる暇ないの」
「あはは、なにそれ!!」
菜穂ちゃんの強気な発言に、思わず笑ってしまった。
菜穂ちゃんは二重の大きい目に、笑顔のとっても可愛い子だ。優しいし、責任感もあるし、勉強もできる。こんな子を世の中の男の子が放っておくだろうか。
答えはもちろんNO。
だが男子が声をかけないのもわかる。言わば菜穂ちゃんは"高嶺の花"なんだろうなと思うからだ。
「好きな子くらいいないのー?いいなって思う人とか」
その言葉にさっきまで変わらなかった菜穂ちゃんの表情が柔らかくなった様に思った。
「いないわけじゃないんだけど…」
「え!!どんな子なの?!」
消えた花火を片手に持ちながら勢いよく菜穂ちゃんの方に詰め寄る。
菜穂ちゃんはシーっと小指を立てて、恥ずかしそうに笑った。
「同じクラスの子。サッカー部で今隣の席なの」
菜穂ちゃんの顔は赤かった。
その姿がとても可愛くて愛おしくなる。
「サッカー部かぁ。写真ないの?」
菜穂ちゃんはしばらく考えて、スカートのポケットからスマホを取り出す。
画面をしばらくいじって私の前に差し出した。
「この人」
その画面には文化祭のクラス写真が写っていて、菜穂ちゃんの横にいるのがどうやらそうらしい。
見た目的には好青年に見える。
写真の中の2人はすごく楽しそうに笑っていて、菜穂ちゃんの表情は今まで見たことがないくらい幸せそうだった。
「いいじゃん!!カッコいい子だね〜告白しちゃいなよ」
私はそういいながらスマホを返す。
菜穂ちゃんが私の隣にしゃがみ込みながら言った。その言葉が急すぎて、思わず心臓がビクンと跳ねる。菜穂ちゃんの方に目をやると、菜穂ちゃんはまっすぐに花火を見ていた。私は平気を装って答える。
「いないんだよね〜そんな菜穂ちゃんこそいないの?」
花火に照らされた菜穂ちゃんの表情は少しも変わらない。
「いないに決まってるでしょ。受験生なんだから恋なんてしてる暇ないの」
「あはは、なにそれ!!」
菜穂ちゃんの強気な発言に、思わず笑ってしまった。
菜穂ちゃんは二重の大きい目に、笑顔のとっても可愛い子だ。優しいし、責任感もあるし、勉強もできる。こんな子を世の中の男の子が放っておくだろうか。
答えはもちろんNO。
だが男子が声をかけないのもわかる。言わば菜穂ちゃんは"高嶺の花"なんだろうなと思うからだ。
「好きな子くらいいないのー?いいなって思う人とか」
その言葉にさっきまで変わらなかった菜穂ちゃんの表情が柔らかくなった様に思った。
「いないわけじゃないんだけど…」
「え!!どんな子なの?!」
消えた花火を片手に持ちながら勢いよく菜穂ちゃんの方に詰め寄る。
菜穂ちゃんはシーっと小指を立てて、恥ずかしそうに笑った。
「同じクラスの子。サッカー部で今隣の席なの」
菜穂ちゃんの顔は赤かった。
その姿がとても可愛くて愛おしくなる。
「サッカー部かぁ。写真ないの?」
菜穂ちゃんはしばらく考えて、スカートのポケットからスマホを取り出す。
画面をしばらくいじって私の前に差し出した。
「この人」
その画面には文化祭のクラス写真が写っていて、菜穂ちゃんの横にいるのがどうやらそうらしい。
見た目的には好青年に見える。
写真の中の2人はすごく楽しそうに笑っていて、菜穂ちゃんの表情は今まで見たことがないくらい幸せそうだった。
「いいじゃん!!カッコいい子だね〜告白しちゃいなよ」
私はそういいながらスマホを返す。