【SS】天才少女の復讐法。
そんなことを思いながら
俺は合掌をする。
「雫のいない毎日は…つまんねぇよ…」
でも……なんでかな。
ここに来ると、誰よりも雫が
近くにいる気がするんだ。
そして、むかつくくらい
あいつとの思い出が頭をよぎる。
初めて出逢ったあの日……
俺に傘を貸してくれたあの日……
あんたは知らねぇだろ……?
『煌弥くん』
って、初めて名前を呼ばれたとき
俺がどんだけ、嬉しかったか。
「会いてぇな…」
思い出が頭をよぎるのは…
今はちょっと辛い。
だって、楽しかったからさ
思い出したら……
雫に堪らなく、会いたくなるだろ?