龍瞳ーその瞳に映るもの
一度見れば忘れない強烈なインパクト。
綺麗な黒髪の持ち主。

その持ち主は野蛮な男達をも黙らせる
なめらかな動きでそっと私の後ろに立った。

「騒がしいなと思ってたら何かあったのかな」

白々しく聞こえるのは、
黒髪の持ち主、サクヤさんを知っているからで知らない男達も店長も市原さんも
言葉に詰まっている。

「にいちゃんには関係ねー。
用が済んだら帰りな」

サクヤさんが出てきたのはトイレ。
男達はトイレを借りに来たと思っている。

「そうですね、用が済んだら帰ります」

にこやかに笑うサクヤさんを
不気味に思うのも私だけのようで。

男のくせに艶っぽいそれにみんな
騙されている。
< 103 / 306 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop