龍瞳ーその瞳に映るもの
荒れた時代、一人の男と出会った。

「お前、死にたそうだな」

夜の街で出会ったその男は
飲んで暴れて道路で朽ち果てたアズに
声をかけてきた。

「お前の命、俺が買ってやる」

男はそう言って電話番号だけが
書かれた名刺を渡して消えた。

「龍瞳、今、俺がいる居場所だ」

表があるなら必ず裏がある。
笑う者がいれば泣く者もいる。

「龍瞳は後者」

社会の裏の部分、負の部分が商品。

「学祭の時は強者の弱み。
スーパーの時は頑固者の情け。
それが俺たちの商品だ」

息子の弱みを握り悪徳政治家を
逆にアズ達が利用する。

あの土地を売らないという店長に
地上げ屋から救ったサクヤが恩を売り
その権利を譲渡してもらう。

「あの場所にデカイショッピングモールが建設される。あそこで細々やるよりも
そのモールに入って商売した方が
何倍もの利益になる。
その条件ならとあの店長も承諾した」

言われた事を頭の中で整理する。

「それって時代劇のあれと同じ?」

悪を許さない必殺集団。


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